部落の劣悪な住環境の実態が、差別を生み出す一つの要因として、オールロマンス差別事件(1951年)を契機に、環境整備事業を中心に事業が進められ、今日大きく変化をとげました。
しかしながら、変化は住環境のみならず、部落の人々にも、大きく影響を与えました。部落外への人口流出が高齢化と貧困化に拍車をかけ、地域コミュニティーの弱体化、教育や就労等、深刻かつ多様な問題をかかえているのが今日の「部落の姿」であります。
このような部落の現状と課題を考えずに、新しいまちづくりを創造することはできません。そして今、「部落のまちづくり」には、何が必要で何を実行しなければならないのか?
第3分科会では、「まちの恩恵を受けるのは人、被害を被るのも人」という考えを基本に、今日の部落の実態・現状を視野に入れて、人づくりに向けたまちづくり、そして新しいまちづくりの創造に向けて、参加者の皆さんと一緒に認識を深めていきたいと思います。