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第一分科会  部落の歴史      

京都部落問題研究資料センター通信NO12・灘本論文

     〜「部落解放に反天皇制は無用」をめぐって〜   


  会場 京都会館第二ホール

 昨年の第35回部落解放研究京都市集会の第1分科会において、京都部落問題研究資料センター通信NO12に掲載された「部落解放に反天皇制は無用」と題する論文(灘本昌久)をめぐって3人の研究者を招いてシンポジウム形式で議論しました。この灘本論文(以下こう呼ぶ)を柱にそれぞれが感想、意見を述べ、それぞれから問題提起を受けて議論を戦わしましたが、残念ながら議論のテーマが広すぎて、また準備が充分でなく、かみ合う事なく、未消化に終わったと思います。一つには灘本論文そのものが捉えている範疇が広すぎ(中世から近世、近代、水平社と天皇制とのからみ)、またその反論をされた前京都部落史研究所所長の師岡さんも参加されず、当初分科会責任者がめざした方向に議論が向かわずに、いたずらに時間が経過し、研究者の先生方、分科会参加者にはご迷惑をかけたと思っています。

 先回の反省をふまえて今回は、より議論がかみ合うテーマの設定をめざして詰めてきました。まず灘本論文に対し、京都における反天皇制運動に当初から参加し部落問題と天皇制に造詣が深い千本秀樹筑波大学教授、さらに戸籍問題と天皇制という立場から上杉聰さん、戦前「同和教育の源流・崇仁教育を訊ねて」というテーマで柳原銀行記念資料館の特別展を展開され、天皇制と「同和教育」について詳しい柳原銀行記念資料館事務局長の山内政夫さんに参加していただき、それぞれの立場から意見を述べてもらいます。争点を明確にし、タブーをつくる事なく議論したいと考えています。

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