第 36回部落解放研究京都市集会
実行委員長 松下 好伸
皆様方におかれましては、部落差別の解消をめざし、人権に関わるあらゆる問題の解決に向けて、それぞれの地域や職場でご尽力され、さらには子どもたちにとりまして人格形成の基盤でありますご家庭においても、有為な存在でありますことに対し、心から連帯のご挨拶を申し上げます。
さて、第36回部落解放研究京都市集会が、皆様方のご尽力によりまして開催できますこと、心より厚くお礼申しあげます。
本研究集会は、国民的課題であります部落差別の解消をはじめ、あらゆる人権問題の解決をめざす市民集会として、継承・発展して参りました。今大会の集会スローガンは、メインテーマを『人権・環境・福祉を大切にし、あらゆる差別を許さない「誇れるまち」の創造をすすめよう』に改訂しました。
ご承知のように、同和対策特別措置法は2002年3月31日をもって終結しましたが、1965年8月に出されました同対審答申には「部落差別が現存する限り、同和行政は積極的に推進されなければならない」と明確に指摘されております。国においては、特別措置法が終結する5年前の1997年7月に「人権教育のための国連10年に関する国内行動計画」を策定し、「行動計画に掲げられた諸施策の着実な実施等を通じて、人権教育の積極的推進を図り、もって国際的な視野に立って一人一人の人権が尊重される、真に豊かでゆとりのある人権国家の実現を期する」こととしています。
それから7年という歳月が流れた今日、これまでの取り組みでどんな成果があったでしょうか。残念ではありますが、残された課題やここにきて新たな課題が出てきているのも事実であります。
本集会は一貫して、部落問題をはじめとするあらゆる人権問題の解決をめざす市民集会として、「人権尊重の町づくり」を提唱し、その方向性やあり方を追究して参りました。今回の集会でも、厳しい現実を直視し、各分科会で私たちがめざす方向や具体的な取り組みを明らかにする活発なご討議を期待したいと思います。
以上、第36回部落解放研究京都市集会の実行委員会を代表してのご挨拶といたします。
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