ここ数年間は,主に在日韓国・朝鮮人教育(外国人教育)に焦点を当てた実践を中心に論議を積み重ねてきました。
特に,この4年間は,南米からの日系人や近隣アジア諸国から渡日する外国人など,いわゆる新渡日の児童・生徒への教育保障やアイデンティティーの形成に関わる課題の解決もめざしてきました。
「京都市外国人教育基本方針の具現化」,「総合的な学習の時間で展開されている人権に関わる課題の学習」,「人権を柱とした開かれた学校づくり」について実践を交流してきました。
本分科会では,これまでの解放教育の理念と実践で培ってきたことを基盤に,また外国人教育で追求・実践されてきたことを踏まえ,他者との共生という視点から具体的な論議を展開したいと考えています。
被差別の立場におかれている児童・生徒がアイデンティティーを確立し,生きる力を培うことが保障され,いきいきと活動できる学校づくり。互いの違い(歴史的・社会的背景)を認め合い,全ての児童・生徒の人権が本当に大切にされる開かれた学校づくりをめざし,話し合いを進めていきたいと思います。