第七分科会 解放教育U
「他者との共生」をめざして
会場 国際交流会館特別会議室
これまで、解放教育の一翼を担う分科会として「あらゆる差別を考える」というテーマで、部落差別はもとより、障害のある人々に対する差別や女性に対する差別、在日韓国・朝鮮人に対する差別について、現状をどう認識し、反差別教育をどのように構築していくのか、ということを課題として20年間にわたり論議を深めてきました。
しかし、十数年前より学校現場で起きる差別事象の多い在日韓国・朝鮮人児童・生徒を取り巻く状況に教育課題としてどう取り組んでいくのかということが早急な問題でした。
そこで、主に在日韓国・朝鮮人教育(外国人教育)に焦点を当てた実践を中心に論議を積み重ねてきました。特にここ3年間は、南米からの日系人や近隣アジア諸国から渡日する外国人など、いわゆる新渡日の児童・生徒への教育保障やアイデンティティーの形成に関わる課題の解決もめざしてきました。
「京都市外国人教育基本方針の具現化」、「総合的な学習の時間で展開されている人権教育」、「人権を柱とした開かれた学校づくり」について実践を交流してきました。
本分科会では、これまでの解放教育の理念と実践で培ってきたことを基盤に、また外国人教育で追求・実践されてきたことを踏まえ、他者との共生という視点から具体的な論議を展開したいと考えています。
被差別の立場におかれている児童・生徒がアイデンティティーを確立し、生きる力を培うことが保障され、いきいきと活動できる学校づくり、互いの違い(歴史的・社会的背景)を認め合い、全ての児童・生徒の人権が本当に大切にされる開かれた学校づくりをめざし、話し合いを進めていきたいと思います。
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