午前9時30分〜12:30 ・主催者挨拶・来賓挨拶・基調提案・集会宣言
全体集会
:一人芝居 趙 博さん
原作:目取真 俊 脚本・演出・演戯:趙 博
声体文藝館 水 滴
ウクライナで、パレスチナで、終わらない止められない戦争の只中に生きる私たちは、なぜそれが始まったのか、なぜ世界は無為に傍観するばかりなのかと問いかけずにはいられません。ある国がある国を武力をもって攻撃し、占領し、その土地の人々も資源も支配収奪することで豊かになっていく、そうした価値観は19世紀、20世紀に過ぎ去ったはずなのに、私たちが生きる21世紀にも植民地主義的価値観ははびこって、抑圧と殺戮は繰り返されています。
かつて「終戦」を先延ばしするため日本政府によって捨て石とされた「沖縄」で作家目取真俊が描いた市井の人々の「戦後」を、趙博はペーソスを交えて演じます。一人芝居「水滴」は、日本の占領から「日本兵」として戦争を体験した一人の男が抱え持つ負い目や悲しみ、身近な人間の強欲、取り返しのつかない記憶など、複雑な立ち位置をユーモラスに表現します。「個人の尊厳」というものは、おもしろみや、おかしみのある人としての豊かさにあり、それを抵抗の拠点とする人々への共感を手掛かりに、平和と人権について考える機会にしたいと思います。
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