部落差別に苦しむ多くの人々の願いを受けて1922年3月全国水平社は設立されました。部落差別と徹底的に闘うことを決意し、部落民であることを誇り「人の世に熱あれ、人間に光あれ」で締めくくる水平社宣言が高らかに読み上げられました。
水平社宣言は、部落と部落外どちらか一方だけの完成を目指すのではないことを宣言します。第1段階で同情融和を乗り越え「尊敬」の原理に立って運動を開始する必然性を述べ、次に第2段階で自分自身への尊敬「誇り」を述べています。
日本国憲法にも「基本的人権の尊重」の考え方にもとづいて、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と書かれています。人間としての尊厳を求める叫びや願いをこめた水平社宣言の思いを受けてこの憲法14条は作成されました。
昨年に引き続き上杉聡先生に講演していただき水平社宣言がなぜできたのかその背景や目的と同時に、日本国憲法のかかわりについて学びます。
|