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 第35回部落解放研究京都市集会

第4分科会  

「だれもが、安心して住み続けられる、福祉と人権のまちづくり」

地域福祉活動計画を活用した福祉・人権のまちづくりを目指して

                                司会:谷口 眞一(部落解放同盟京都市協議会)

  コーディネーター:宮崎  茂(京都市職員部落問題研究会)

  パネリスト:都鳥 正喜(社会福祉法人 京都市社会福祉協議会地域福祉推進室長)

         谷元 昭信(大阪市立大学非常勤講師)

         丸岡 康一(部落解放同盟大阪府連合会まちづくり運動部事務局長)

                    大石 明男(京都市文化市民局市民生活部地域振興課担当課長)

                                                        記録:山中 武志(部落解放同盟京都市協議会)

                                       木村 俊典(部落解放同盟京都市協議会)

                                  担当:谷口 眞一(部落解放同盟京都市協議会)

                                      みやこめっせ大会議室  ☆ 参加者数=90人

【討議の柱】

 2000年6月に施行された「社会福祉法」で定められた『地域福祉計画』により、各市町村をはじめ各区社会福祉協議会などでは「地域福祉活動計画」が策定されて、今年度から具体的に活動が始められています。

 この「地域福祉活動計画」等は、主として地域生活圏内で共生している団体や個人などが支え合い助け合うことができる場や機会づくり、活動内容の量と質の増加、支え合って暮らせる土壌づくりであります。これまでの「同和」施策によって整備された地区施設・地元のマンパワー、交流事業などを活用して形成された周辺地域とのコミュニティを醸成してきました。

 今回も、「福祉と人権」をキーワードに、「地域福祉」の情報発信と活動の場、さらには周辺地域とのコミュニティをはかる@「今後のコミセンの方向」について、A地域福祉計画(活動)とは何か、B地区施設等を活用して、地域福祉活動と部落解放運動に取り組んでいる先進地からの活動報告と提起等について、C高齢福祉等に取り組んでいるNPO法人の活動報告等を中心にパネルディスカッション形式で行います。

 特に、平成17年度から各地区コミュニティセンターが地域団体等へ委託されることが検討されています。その内容や体制などについて行政から提案を受け、さらに地域福祉計画を活用した部落解放運動の進め方についての提言をもとに、福祉と人権のまちづくりの方向を明らかにしていきたいと思います。

【分科会実施状況】

 各地区では、これまでの「同和施策」によって整備された地区施設、地元のマンパワ−、交流事業等を活用して形成された周辺地域とのコミュニティを醸成してきている。 

 一方、地域で生活している団体や個人などが支え合い、助け合う場や機会を作るとともに、その活動内容の量と質を増加させ、支え合って暮らせる土壌づくりを行うことを目的として各区社会福祉協議会において「地域福祉活動計画」が策定され、今年度から活動が始められた。また、平成17年度から各地区コミュニティセンタ−における活動が地域団体等へ委託されることが検討されている。

 こうした中、今回は、地区施設等を活用して地域福祉活動と部落解放運動に取り組んでいる先進地の活動報告と問題提起を受けながら、「地域福祉」の情報発信と活動の場、さらには周辺地域とのコミュニティの確立を図るため、「地域福祉計画」とは何か、「今後のコミュニティセンタ−の方向」などについて、パネルディスカッション形式で、参加者とともに分科会を進めた。

 行政ではなく、地域住民や各種団体が主体的に策定する民間の活動・行動計画である「地域福祉活動計画」の内容についての報告があったほか、部落解放運動と地域福祉運動の課題、とりわけ、同和行政としての限界や行政の責任の明確化、コミュニティセンタ−における総合相談のありかたについての問題提起、行政と地元住民との関わりを見つめ直すことから出発した大阪・北芝地区におけるまちづくりの様々な実践活動の報告のほか、京都市から「コミュニティセンタ−の在り方」についての報告が行われた。

 報告後、会場参加者からの意見、質問を求めながら、現状の問題点、今後の方向性、課題等が話し合われたが、理論的にも、また実践論的にも、幅広い観点から、内容の濃い活発な討議が行われ、非常に集中した論議となった。

 時間的な制約もあり、議論の十分な深化は進まなかったものの、論点は明らかにされてきた。

 これまで、第4分科会は、高齢者や障害者の問題を取り込みながら「福祉」を中心に論議を深めてきたが、地域福祉は、「保健と医療と福祉」だけではなく、まちづくり、環境、就労、教育等をすべて含むものであるとの原点に帰って、次回の京研集会では、ハードのまちづくりの議論を展開している第3分科会と合体し、さらに論議を深め、実践に生かしていく方向とする。

 

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