第43回人権交流京都市研究集会
実行委員長 林 田 清 文
「第43回人権交流京都市研究集会」にご参加された皆様方におかれましては,日頃よ
り,部落問題をはじめ,人権にかかわるあらゆる問題の解決に向けて,それぞれの地域
や職場において積極的に活動されておられること,さらには人権尊重の社会の将来の担
い手である子どもたちの健全な育成に学校や家庭・地域の連携の下,大きな責務を果た
されておられることに対しまして,心より敬意を表し,連帯のごあいさつを申しあげま
す。
さて,2011年3月11日の東日本大震災は,一瞬にして多くの尊い命と多くの暮ら
しを奪い去りました。また,これに起因する原発事故による放射能汚染は,人々の将来
に暗い影を落としたままです。どのような道筋で復旧・復興に向かうのか,いつになれ
ば元通りの暮らしが取り戻せるのか,このことは被害に遭われた人々や地域だけの問題
ではなく,日本の将来を考える上での非常に重要な問題として認識されなければなりま
せん。同時に,原発事故の陰で起こっている偏見に満ちた言動を考えると,人権が尊重
された社会の構築に向けて,なすべき事が多くあることを痛感させられます。部落差別
をはじめ,人権にかかわるあらゆる問題を考えてみても,情報化時代の裏に存在する差
別的な書き込みなど,解決すべき多くの課題が存在しています。
そこで,第43回を迎えた今回の集会では,これまでの実績と成果を受け継ぎ,さまざ
まな人権課題の解決をめざして取り組んでおられる多くの人々との交流・相互理解・連
帯を深めるとともに,本集会のスローガンである「めざそう!共生・協働の社会創造」
の実現をめざす市民集会として,よりいっそう発展させたいと願っております。
厳しい現実を直視した取組をもとに,私たちの新たにめざす方向や具体策が明らかにな
ることを期待し,活発な討議を繰り広げていただき,より大きな成果が得られますよう
お願い申し上げます。
以上,第43回人権交流京都市研究集会実行委員会を代表してのごあいさつといたしま
す。
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