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 ごあいさつ

第54回人権交流京都市研究集会

実行委員長  安 田 知 史

第54回人権交流京都市研究集会にご参加されました皆様方におかれましては、日頃より、部落問題をはじめとするあらゆる人権問題の解決に向けて、積極的に活動されておられること、また人権尊重の社会の担い手である子どもたちの健全な育成に学校や家庭・地域において大きな責務を果たされておられることに対しまして、心より敬意を表します。

さて、1970年に第1回部落解放京都市研究集会として発足した本集会は、2008年の39回大会からその名称を人権交流京都市研究集会へと変更しながら、部落問題をはじめあらゆる人権問題の解決を目的に、より広く人権について共に考える市民集会として充実発展してきました。

新型コロナウイルスの感染拡大、いわゆるコロナ禍と呼ばれる状況に入って約3年が経過しました。この間に私たちはこれまでしたことのなかった多くの経験をしてきました。日々の感染者数に一喜一憂し、経済活動のみならず、人々の心に大きな傷を残してきました。しかし、そこから屈せず立ち上がる勇気も獲得できたと考えます。

本集会におきましても、一昨年の第52回集会において、他の研究集会をはじめとする様々なイベントが中止となる中、何とか運動の灯をともし続けるために開催を決定しました。そこには、部落問題、外国にルーツのある人の問題、障がいのある人に関する問題、性の多様性の問題や老人の問題、児童虐待や貧困の問題など、今も社会には様々な立場にある人が居り、コロナ禍は、これらの問題を抱える人たちに対してより大きく深い影響を及ぼしているといえます。このような状況だからこそ、社会的に弱い立場に置かれた人々の側に立って人権の問題について考える場面が必要だとの思いから開催を決定しました。

その後、昨年、そして今年と少しずつ形態を変え、運動の灯は再び大きくなりつつあります。本集会の本質は「交流」です。社会にある様々な立場の人たちが、その違いを正しく理解し、認め合ったうえで交流できたときに、人と人との間にある差別や偏見の意識の解消につながると信じます。本集会のスローガン「めざそう!共生・協働の社会創造」の実現に向けて、それぞれの立場で、活発な議論をしていただきますことをお願い申し上げます。

以上、第54回人権交流京都市研究集会実行委員会を代表してのごあいさつとさせていただきます。

 

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